合格したいのなら、仕事を終わらせてさっさと帰る
「中小企業診断士の難易度」で紹介したように、中小企業診断士試験は働きながらでも取得できますが、一定量の勉強は必要不可欠です。
勉強方法や勉強の質はもちろんですが、勉強時間を確保しなければなりません。
結論から先に申し上げると、
- 忙しい人を演じて極力、会社関係の飲み会を断る
- 家庭の上都合にして極力、定時に退社する
これを実践しましょう!
こういうアドバイスすると9割以上の方が「無理!」と反論すると思います。
でも、これまでの相談を受けた方とよく話をすると、大半の方が実践可能です。
断固として「飲み会を断る」「定時退社する」ということではありません、極力です。極力。そして、少しずつ飲み会参加を減らし、退社時間を早くしていくのです。
ではなぜ、仕事を終わらせてさっさと帰るべきなのか?
自身の体験を踏まえ、3つの視点で解説します。
【筆者】 やす(中小企業診断士)
40歳を過ぎてから受験し、なんとか合格!自身の受験経験、合格後の体験を書きまとめてます。
片手間で合格できる難易度ではないから
中小企業診断士試験は、弁護士や司法書士、税理士ほど難易度の高い資格試験ではなく、働きながら勉強しても合格できる程度の資格です。
ここで勘違いしてほしくないのが、働きながら勉強しても合格できる程度の資格ですが、簡単に合格できる資格ではないということ。つまり、相応の努力が必要だということです。
受験勉強をするにあたり、仕事も家族サービスもこれまで通りできるのが理想でしょう。わかります。
でも、現実的に無理です。
なぜならば...
- 自分の睡眠時間を削る
- 自分の息抜きの時間を減らす
- 自分の隙間時間を利用する
これだけでは、合格に必要な勉強時間を確保できませんし、無理し過ぎると身体がもちません。
中小企業診断士の試験勉強と仕事、家庭を両立したいのであれば、会社関係に費やす時間を削った方が手っ取り早いのです。
すべての残業、飲み会が無駄とはいいませんが、、、正直なところ8割くらいは無駄ではないでしょうか?
その多くは、
- 頑張ってる自分を演出している
- 人付き合いが大切と言い聞かせて、ただ自分が飲みたいだけ
- 周りの目もあるから、何となく会社に残っているだけ
- 長時間働く≒仕事熱心で良い、と勘違いしている
ではないでしょうか?
その無駄をバッサリ切り捨てることで、毎日1~2時間、月に換算すると20~40時間確保することができるのです。
資格は一生ものだから(自分の価値が上がる)
残業や会社の飲み会を切り捨てるのはちょっと...と罪悪感を感じるかもしれませんね。
でも考えてほしいのです。
資格は直接的に自分の価値を高める、一方で、会社の業績や成果は間接的にしか自分の価値を高めません。
雇われの身なので雇用主に仕えることは大切ですが、必要以上に仕えてもリターンが少ないのです。
十分な報酬がもらえていて、終身雇用が約束されている方以外は、あまり会社に依存し過ぎるのは危険です。(将来的にも)
資格を取得すると直接的に自分の価値が高まります。社内での評価はもちろん、社外、世間からの評価が高まるのです。
1年、2年という短い期間でみるのではなく、10年、20年という長い目でみるのであれば、難関国家資格を取っておいた方が有利なのです。
合格すると肯定される
私自身の経験になりますが、勉強時間を確保するために「飲み会を断る」「定時退社する」ことを心掛けていました。
良い職場だったとはいえ、働き方を変えたことで「付き合いが悪くなった」「仕事をしなくなった」など後ろ指を指さされることもありました。正直、気分が良いものではありません。そんなことは百も承知です。
勉強時間を確保するために「飲み会を断る」「定時退社する」ことを心掛けていると、次第に「あいつはそういう奴」というイメージが浸透し、飲み会に誘われる回数も少なくなり、後ろ指すら指されなくなりました。心がけてから数か月でしょうか。我慢するのもその程度です。
そして、中小企業診断士に合格してから、一気に立場が逆転しました。
合格体験記で詳しく紹介した通り、勤め先の役員も喜んでくれて、希望していた経営企画部門に移動し、収入も増えました。そればかりか、自己啓発に勤しんで資格を取得することを社内で推奨されるようになりました。
結局は「勝てば官軍、負ければ賊軍」。合格すれば、それまでの行いも肯定されるのです。
よくよく考えると当然のことではないですか?
「ネチネチと他人の嫌みを言っている人」と「業務時間中はしっかり仕事をした上で、時間外に勉強をしている人」とどちらが評価されるかは一目瞭然でしょう。
実際、受験前と合格後では知識量も段違いになっているので、結果を出す自信もあります。
中小企業診断士試験に早く合格したいのなら、断る勇気、帰る勇気をもって勉強時間を確保しましょう。合格したらきっと人生が変わる。そう信じて、勉強をがんばりましょう!