中小企業診断士になったら年収は増えるのか?
転職するつもりも独立するつもりもないけど、中小企業診断士を受験するメリットはあるのか?
受験を迷っている方は、いろいろな心配や疑問があると思います。
結論から申し上げますと中小企業診断士の資格を取ったらといって、高い年収が約束されることはありません。
でも、やり方さえ間違えなければ、確実に生涯年収が増やすことができます。実はかなりコスパの良い資格なのです。
【筆者】 やす(中小企業診断士)
40歳を過ぎてから受験し、なんとか合格!自身の受験経験、合格後の体験を書きまとめてます。
中小企業診断士の年収の現実
巷では、取っても食えない資格(≒足裏の米粒のような資格)と馬鹿にされていますが、コスパの悪い資格ではありません。
私ヤスは、40代半ばに中小企業診断士に合格し、その後副業をはじめて、年収を約100万円増やしました。生涯年収は6500万円以上増えると見込んでいます。
40代半ばの私が、ほぼリスクを取らずに生涯年収を6500万円以上増やせるのですから、20代・30代という若さで中小企業診断士に合格する方や、合格後にリスクを取って独立開業する方は、さらに生涯年収を増やすことができる可能性が非常に高いです。
ちなみに、会社の資格手当で生涯年収が増える、といった話ではありません。
世間一般でいわれている中小企業診断士の年収の現実と、私ヤスの考え解説します。
中小企業診断士の平均年収はどれくらいか?
中小企業診断協会が2015年11月に調査した結果では、中小企業診断士の3分の1以上が年間売上1000万円を超えていることがわかっています。
参考 J-NET21・データでみる中小企業診断士2016(外部サイト)
コンサルタントは仕入れが発生しないビジネスモデルなので、何も節税しなければ年収1000万円くらいになるでしょう。
J-NET21に掲載されている「中小企業診断士の年収」については、以下のサイトで詳しく考察されています。
参考 中小企業診断士の年収 - 中小企業診断士の独学合格(外部サイト)
ただし!この公表されている年収統計データで見過ごしてはいけない点が2つあります。
- このアンケートの回答者の4分の3以上が50歳以である
- 本当に稼げている人は回答していない
という点です。
すこし考えていただきたいのですが、もしあなたが「いくら稼いでますか?」と聞かれた時、まともに答えますか?
あるいは一般的に高年収だといわれている、医者や弁護士に「いくら稼いでますか?」と聞いて、「儲かって仕方がないです!」と答えると思いますか?
事なかれ主義の日本では「いやそんなには...」「結構厳しいですよ..」と答えるか、何も回答せず話を逸らすのが普通です。
だから、こうした中小企業診断士の平均年収の統計は、あくまでも参考程度にする方がよいと考えてます。(私が知っている中小企業診断士ほぼ全員が結構稼いでいるので..)
節税で所得を低くするから実態が見えにくい
中小企業診断士の資格を取得した後、経営コンサルタントとして独立開業する人もいれば、会社に勤めながら副業をする人がいます。
共通しているのは皆、節税をして極力所得を低くしようとしているという点です。
収入ー経費=所得(利益)
所得(利益)に対して法人税や所得税が課税されるため、所得がゼロに近づくほど納税額が減ります。合法的に所得(利益)を圧縮できる方法はたくさんあるので皆節税するのです。
一般的な会社員の方が、「儲かりますか?」「稼げますか?」と質問しても、一般的な給与所得と比べると「そんなに稼げない」といった回答になります。その回答は嘘ではないものの「所得税が少なくなるように調整してます」というのが本音なのです。
私ヤスが考える中小企業診断士を活用した年収アップ方法
では、中小企業診断士の資格を取ったらどれくらい収入を増やせるのか?
中小企業診断士は、実力次第、結果次第で年収2000万円、年収3000万円稼げる資格です。が、これでは中小企業診断士の資格の力だけではなく、営業力や企画力・経営力によって大きくかわるので再現性が低い。
これから受験する方が知りたいのは、最大でいくら稼げるのか、ではなく、一般的な中小企業診断士資格保持者がどれくらい稼げるのか、でしょう。
私ヤスが実践している再現性の高い、つまり合格者のほとんどの方ができる中小企業診断士を活用した年収アップ方法を紹介しましょう。
生涯年収6500万円以上増えると見込める根拠です。
合格後、まず副業から始める
中小企業診断士は縦横のつながりが強く、本・雑誌・Webサイト等の原稿執筆、補助金申請のお手伝い...中小企業診断士の資格をとれば副業する機会には困りません。社会一般レベルの並みのコミュニケーション能力があれば案件をもらえるからです。
だったら、なぜ副業からはじめるのか?その一番の理由はリスクです。
中小企業診断士の資格をもつと独立開業・起業はしやすくなりますが、そもそも独立開業・起業にはリスクはつきものです。これは中小企業診断士に限らず、医者や弁護士も同じで、誰しも独立開業までにある程度の助走期間が必要なのです。
だから、中小企業診断士に合格したらまず副業からはじめる方がよいと思うのです。私ヤス自身も試験に合格してから、副業で年間約100万円は稼いでます。
たった、年収100万円しか増えないの?とがっかりしないでください。
副業で稼いだ収入は飲み会代や書籍代、交通費などの経費を引いて...所得税を納めます。つまり、給与年収が100万円増えるのと、事業収入が100万円増えるのとはわけがちがうのですよ。
定年退職後に、独立して稼げばよい
中小企業診断士として独立しても十分食っていけるだけの年収を稼ぐことはできます。年収1000万円は難しくても、年収600万円は比較的容易ですから。
ただし先ほども書きましたが、独立開業にはリスクはつきものです。合格後に起業するが不安だったら、無理して「今」「すぐ」会社を辞める必要はないのです。
勤め人は、ある年齢に達したら退職しなければないけないので、その後に開業すればよいだけだと思うのです。
60歳で定年退職して退職金と年金でゆとりのある生活をしたいところですが、実際のところ働く元気もあるでしょうし、潤沢な資産を気づけているとは思えません。
一度退職して再雇用、あるいは行政のシルバー人材センターを使えば働くことはできますが、どちらも低賃金です。
中小企業診断士の資格があれば、公的機関の専門家派遣制度(エキスパートバンク)に登録できますので、会社員時代に培ってきた経験とノウハウを生かし、コンサルタントとして仕事をした方が、時給単価が圧倒的に高いのです。
参考 ミラサポ|中小企業庁(外部サイト)
実は、これを狙って中小企業診断士試験を受験している方は多く、巷では年金診断士って言われてます。
独立開業すると定年はないので60歳を過ぎても働き続けることができます。実際に、年収1000万円以上キープしている先輩診断士もいますし、仕事を週3日にセーブして年収600万円前後に抑えている方もいますよ。
私ヤスが生涯年収6500万円以上増える理由
今、40代半ばで会社からもらう給与とは別に、副業で年間で100万円くらい収入があります。もちろん確定申告もしてます。
もっと頑張れば副業の収入を増やすことができるのですが、会社の仕事もあるの副業で受ける仕事はセーブしていて、今の金額です。
このまま定年まで約15年副業で稼ぎながら、定年退職後に開業して10年ほど働く計画をしています。
100万円/年*15年=1,500万円
500万円/年*10年=5,000万円
ザッと計算すると、生涯収入が6500万円増えるのです。
この手のシミュレーションは、理想的な数値を入れたり、非現実的な数値で役立たないことが多いですが、私が出している数値がかなり現実的な数値です。
副業に力を入れて、定年退職後もフルで動けば、生涯年収1億円くらいは増やすこともできそうですが、身体が壊れては元も子もないので...現実プランで考えてます。
少なく見積もって生涯収入が6500万円増えるのだったら、中小企業企業診断士の資格を取った価値は十分過ぎるほど元はとれるはずです。
まとめ
中小企業診断士の資格を取ったら、年収1000万円超えるのか?稼げるのか?だとか、中小企業診断士は取っても食えない資格だとか...目先のメリットばかりに気にするよりも、中長期で考えるべきだと思います。
40歳を超えてから受験して、45歳から副業をはじめて、生涯収入が6500万円増えるのですよ?
しかも会社勤めしながら副業で稼ぎ、退職してから独立する場合は、リスクはほぼありません。
たとえ、合格するまでに3年かかったとしても、受験勉強で50万円かかったとしても、、、中長期的に見れば、十分リターンのある資格だと思います。
中小企業企業診断士の受験を迷っている方の参考になれば。